老年症候群2012/04/04 02:46

「老年症候群 (Geriatric Syndrome)」 と言う言葉がある.

文字通り, 高齢者に多い, 或いは, 高齢者に特有な治療が必要な症状を指す.

症状は, 加齢に伴う生理機能の低下 (所謂, 廃用症候群) と, 寝たきり状態ないしは閉じ籠り現象, との 2 つに大別できる.

けれども, 確たる定義が決まっている訳ではない様である.

具体的には, 健忘・譫妄・痴呆・鬱などの精神機能障害, 摂食障害や嚥下障害, 低栄養・脱水, 発熱, 低体温, 浮腫み, 頭痛, 睡眠障害, 意識障害, 呼吸困難, 寝たきり, 廃用症候群に付随する失禁, 褥瘡, 便秘, 転倒骨折, 腰背部痛などの症状を指す.

その特徴としては,
(1) 明確な疾病ではない,
(2) 症状が致命的でない,
(3) 日常生活への障害が初期には小さいこと
などが挙げられる.

上記症状の多くは, 寝たきりとなる原因の上位を占めていることから, 介護予防の直接的なターゲットとなっている.

目下, 野田政権の焦眉の的となっている 「社会保障と税の一体改革」 も, 年々増え続ける社会保障費を如何賄うか? 或いは, 伸びを如何抑制して行くのか? に道筋を付けないと財政破綻を来す事が明白だからである.

その意味では, 「今, 増税すべきではない. その前にやる事が有る筈だ」 などと, 相変らず "一般論" のみを唱えて反対している小沢系の民社党員を初め, 社民党, 共産党などは, 無責任としか言い様がないと思っている.

それはさておき, 超高齢化社会に突き進んでいる我国では, 介護予防の重要性が, 今後ますます高まって来るであろう.

高齢になっても, 生活の質, 所謂, QOL を落さないためには, 筋力の維持・向上が欠かせない.

そして, 筋力の維持・向上は, 幾つになっても可能なのである.

予防医学としての鍼灸と, 運動指導による介護予防の組み合わせが実現すれば, "プライマリー・ケア" としての中身を一層充実させる事も可能である.

その結果として, 医療費の抑制にも寄与できる筈なのである.

その意味で, 鍼灸師会はもっと厚労省に働きかけを強化していかねばならないし, 高齢者の方には, 我々に 「健康相談」 して, QOL を維持・向上して戴きたい, とは思っている.

Have a nice day!
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はり・きゅう・マッサージ トミイ
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