(3038) 癌転移抑制の仕組み解明2018/06/01 03:05

癌の転移を抑制する事で知られる 「心房性ナトリウム利尿ペプチド」 (ANP) と言うホルモンが, どの様な仕組みで作用するのかを, 国立循環器病研究センター (大阪府吹田市) などのチームがマウスを使った実験で解明した事を発表している.

ANP は心臓から分泌されるホルモンで, 心不全の薬として使われている.

「もともと体内にある物質で, 安全性が高い. 体に優しい, 新たな転移予防薬の開発に繋がる可能性がある」 とコメントしている.

チームによると, 癌は, これから転移しようとする臓器で, 炎症を起こさせる遺伝子を活発に働かせる.

血液中の白血球などは炎症を抑えようと転移先の臓器に寄って来るが, 癌細胞も同様の仕組みで集まって来るケースがあると言う.

実験では, 一部の種類の癌細胞を移植したマウスを使い, 肺への転移の状況を, 遺伝子を解析して調べている.

すると, ANP を投与したマウスは, 炎症を引き起こす遺伝子の働きが抑制される事が判明.

その結果, 転移の抑制に繋がると見られる事が分ったと言う.

Have a nice day!
--------------------------------------------------------
・この 「健康小話」 のブログは, はり・きゅう・マッサージ トミイ
(http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html)
の院長のブログです.
・鍼・灸・マッサージ・按摩・指圧を初め, 広く, 東洋医学や健康, 人としての生き方等に関して, 日頃感じている事を書いて行きます.
・なお, 診療予約時, 「このブログを読んだ」 と言って戴いた患者さんは, 初診料が半額となります.
・往診も承っております.
・心や身体に関する悩み事など, 何でもお気軽にご相談ください.
(E-Mail : tadashi.fukutomi@jcom.zaq.ne.jp)
・English speaking clients are welcomed!
・Premium Healing Oil Massage is available!
・学割適用始めました.

(3039) 喫煙原因の医療費, 14 年度は 1 兆 4900 億円2018/06/02 02:47

厚生労働省の研究班は, 2014 年度に喫煙が原因で余計に懸かった医療費は約 1 兆 4900 億円で, 国民医療費の 4% 近くを占めていたとする報告書を纏めている.

患者数は 100 万人を超え, 病気で入院し, 働けない事による損失額は約 2500 億円に上ると推計した.

研究班は禁煙施策をより一層, 推進すべきだとしている.

研究班 (代表者・地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センターの中村 正和センター長) は, 厚労省が 16 年度に公表した 「たばこ白書」 で喫煙との因果関係が確実だとした病気を対象に, 40 歳以上の国民医療費から算出したと言う.

喫煙者本人では 79 万人が病気となり, 医療費は 1 兆 1669 億円に上ると推計した.

内訳をみると, 肺癌や胃癌などによる 「癌」 が 7087 億円で最も多かった.

心筋梗塞などの 「虚血性心疾患」 が 2001 億円, 脳梗塞などの 「脳血管疾患」 が 1953 億円, 「慢性閉塞性肺疾患」 が 626 億円と続いている.

一方, 受動喫煙では 24 万人が病気となり, 医療費は 3232 億円だった.

内訳では, 脳血管疾患が 1941 億円, 虚血性心疾患が 955 億円, 肺癌が 335 億円と言う順番だった.

更に, 研究班は喫煙による生産性の損失額も分析している.

癌などの病気で入院を余儀なくされ, 働けない事による経済的な損失額を 2493 億円と試算した.

休憩時間を除く勤務時間中に, たばこを吸うため席を離れる事による損失額を 5496 億円と見積った.

研究班で分析を担当した東京大大学院の五十嵐 中特任准教授は 「無視出来ない金額がたばこで失われている」 と指摘している.

その上で, 「100 万人以上が病気になっていると言う健康面の被害の大きさにも目を向け, 対策を急ぐ必要がある」 と警鐘を鳴らしている.

昔は, "たばこは動くアクセサリー" などと言う PR 文句もあったが, 喫煙は百害あって一利なし.

昨日も, 都が国に先んじて禁煙強化条例を制定しようとの動きに反対するデモ行進が報道されていたが, 反対している小規模飲食店の経営者たちは, 受動喫煙により自らの命も短めている筈なのであるが...

物事は総てプラスとマイナスがあって, 禁煙によって減る顧客もあれば, 受動喫煙の心配がなくなって新規に増えるお客もある筈なのだ.

ピンチはチャンスなり! と逆手にとる経営戦略を考えられないものだろうか?

Have a nice weekend!
--------------------------------------------------------
・この 「健康小話」 のブログは, はり・きゅう・マッサージ トミイ
(http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html)
の院長のブログです.
・鍼・灸・マッサージ・按摩・指圧を初め, 広く, 東洋医学や健康, 人としての生き方等に関して, 日頃感じている事を書いて行きます.
・なお, 診療予約時, 「このブログを読んだ」 と言って戴いた患者さんは, 初診料が半額となります.
・往診も承っております.
・心や身体に関する悩み事など, 何でもお気軽にご相談ください.
(E-Mail : tadashi.fukutomi@jcom.zaq.ne.jp)
・English speaking clients are welcomed!
・Premium Healing Oil Massage is available!
・学割適用始めました.

(3040) 超高額抗癌剤, 投与はいつまで?2018/06/03 03:10

国立がん研究センターなどは, 治療効果が高いが超高額な 「オプジーボ」 などの癌免疫薬について, 適切な投薬期間を探る医師主導の臨床試験 (治験) を行っていると言う.

約 300 人の患者で 2 年懸けて検証を行う.

一旦免疫の働きを高めれば, 投薬をやめても癌を抑える効果が続く可能性がある. 不要な投薬を減らして治療費の抑制に繋げるのが狙いである.

半年で投与をやめても生存率に差がないと検証出来れば, 厚生労働省や学会が示す治療指針などに反映させる.

現在はいつ投薬をやめるのかは医師の判断に委ねられている.

最適な投与期間を示せれば, 国の医療費節減になる他, 患者にとっても費用負担や副作用のリスクを減らせる.

治験の対象は, オプジーボと昨年 2 月に発売された 「キイトルーダ」.

何れも免疫の働きを高める 「免疫チェックポイント阻害剤」 と呼ぶ新しいタイプの薬だ.

免疫にブレーキを懸ける細胞の蛋白質が働かない様に作用し, 癌への攻撃を促す.

肺癌や皮膚癌の一種である悪性黒色腫の治療に使われている. 癌細胞を化学物質で殺す従来の抗癌剤と違い, 一旦効果が表れれば持続するとされる.

治験には, 最終的に 40 以上の医療機関が参加する事になる模様. 効果が表れた肺癌患者約 300 人について, 投薬を半年でやめるグループと続けるグループに分けて検証する.

病状が悪化した場合は, 投薬を再開する. また, 患者が希望すれば, 症状が悪化していなくても投与を再開出来る様にする.

体重 60 キログラムの患者が 2 週間に 1 回オプジーボの投与を受けると, 薬代は年間約 1750 万円, キイトルーダは約 1400 万円もする.

国内で新たに肺癌と診断される患者は年に約 11 万 - 13 万人とされる.

免疫薬が効くのは 2 - 3 割だが, 治療を受ける患者は今後も増え, 医療財政を圧迫すると懸念される.

医療技術の進歩で高額な新薬が財政を圧迫しており, 政府は 2 年毎だった薬価見直しを毎年実施出来る様にして引き下げ易くした.

この問題のきっかけとなったオプジーボについては, 昨年 2 月に緊急措置として半額に引き下げられている

Have a nice weekend!
--------------------------------------------------------
・この 「健康小話」 のブログは, はり・きゅう・マッサージ トミイ
(http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html)
の院長のブログです.
・鍼・灸・マッサージ・按摩・指圧を初め, 広く, 東洋医学や健康, 人としての生き方等に関して, 日頃感じている事を書いて行きます.
・なお, 診療予約時, 「このブログを読んだ」 と言って戴いた患者さんは, 初診料が半額となります.
・往診も承っております.
・心や身体に関する悩み事など, 何でもお気軽にご相談ください.
(E-Mail : tadashi.fukutomi@jcom.zaq.ne.jp)
・English speaking clients are welcomed!
・Premium Healing Oil Massage is available!
・学割適用始めました.

(3041) 遺伝子操作のブタで糖尿病の合併症再現2018/06/04 02:46

明治大学の長嶋 比呂志教授らは, 遺伝子操作したブタを使い, 失明に繋がる網膜症や腎不全など, 糖尿病の合併症を再現している.

飼育を続けると, 血管が脆くなって人間とよく似た合併症が表れたと言う.

マウスの様な小動物では再現出来ていたが, 大型の哺乳類では初めてとの由.

合併症を引き起こす仕組みの解明や治療法の研究に役立ちそうだ.

糖尿病は血糖値を下げるインスリンを上手く作れなくなる事などで発症する.

高血糖で血管や神経が傷付いて合併症が起きるが, 重症になると失明したり, 人工透析が必要になったりする.

研究チームは人の糖尿病の原因となる遺伝子をブタに導入した.

マウスに比べて大型動物のブタは遺伝子の改変が難しかったが, 遺伝子工学の技術が進歩し, 成功率が向上していると言う.

作ったブタは血糖値を下げるインスリンの分泌が減り, 糖尿病を発症した.

飼育を続けて観察すると, 血管が脆くなった影響で目の網膜に出血などが見られ, 症状は時間とともに進行した.

レンズの役割を果す水晶体が白濁する白内障の症状も表れた.

また, 腎臓で血液を濾過する糸球体では, 糖尿病に伴う腎不全に多い症状が出た.

薬の研究では, 成長が早いマウスが主に使われるが, 体重や寿命が人と大きく違い, 効果や安全性を調べるには限界もある.

ブタは臓器の大きさや血糖値などが人に近い. 遺伝子操作したブタでは比較的早い時期から症状が表れる為, 研究に利用し易いと言う.

Have a nice day!
--------------------------------------------------------
・この 「健康小話」 のブログは, はり・きゅう・マッサージ トミイ
(http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html)
の院長のブログです.
・鍼・灸・マッサージ・按摩・指圧を初め, 広く, 東洋医学や健康, 人としての生き方等に関して, 日頃感じている事を書いて行きます.
・なお, 診療予約時, 「このブログを読んだ」 と言って戴いた患者さんは, 初診料が半額となります.
・往診も承っております.
・心や身体に関する悩み事など, 何でもお気軽にご相談ください.
(E-Mail : tadashi.fukutomi@jcom.zaq.ne.jp)
・English speaking clients are welcomed!
・Premium Healing Oil Massage is available!
・学割適用始めました.

(3042) 免疫力アップで癌予防2018/06/05 02:30

以下は, 本欄で何度か紹介している中川 恵一東大付属病院放射線科准教授の 『がん社会を診る』 と言う日経の連載コラムからの引用である.

戦前と戦中, 日本人の死因のトップは結核でした.

然し, 2016 年の死亡数は 1889 人で, 死因順位では 28 位に過ぎません.

結核による死亡が減ったのは 「ストレプトマイシン」 の様な抗生物質が普及したからではありません.

栄養状態が改善して免疫力がアップし, 結核に罹る人が激減した事が主因と思います.

結核に代り, 戦後暫く日本人の死因のトップだった脳卒中も 1970 年代以降は減少に転じます.

これも, 喫煙率の低下, 減塩などの他, 十分な動物性タンパクの摂取によって血管が強くなった事が背景にあると思います.

結核と脳卒中は 「途上国型」 の病気と言えるでしょう.

一方, 癌死亡は戦前から現在に至るまで一貫して増え続けています.

81 年には死因のトップに躍り出て, 16 年の死亡数は 37 万 2986 人と, 85 年の約 2 倍になりました.

現在, 癌は死因全体の 3 割を占め, 2 位の心疾患の約 2 倍, 3 位の肺炎の約 3 倍にも上ります.

癌の急増の理由は急速な高齢化にあります.

癌細胞は遺伝子の 「経年劣化」 によって, 正常な細胞が不死化したものです.

毎日体内に発生する癌細胞は年齢とともに増えて行きますが, 免疫細胞が未然に撃退しています.

これを 「免疫監視機構」 と呼びますが, 免疫力も年齢とともに衰えて行きます.

サッカーに例えればキックオフとともに相手の選手の数が増え, 見方の守備力が疲弊して行く様なものです.

癌は一種の老化と言える病気ですから, 年齢とともに急増します.

男性は生涯で癌になる人の割合は 6 割を超えますが, 55 歳までは 5% 程度に過ぎません.

然し 65 歳までだと 15%, 75 歳まででは 3 割以上となります. 定年前後から癌のリスクが急増します.

国民病とも言える癌ですが, 実は, 年齢構成を揃えた 「年齢調整死亡率」 は 90 年代後半から減り続けています.

尤も人生 100 年を見据えて長く働く時代ですから, 「高齢化の影響を除けば, 昔より癌死亡は減っている」 と言ってもナンセンスでしょう.

昔より遠くなったセカンドライフをハッピーにする為にも, 癌を防ぐ事が大事になっています.

Have a nice day!
--------------------------------------------------------
・この 「健康小話」 のブログは, はり・きゅう・マッサージ トミイ
(http://www.ne.jp/asahi/shinqma/tommy/index.html)
の院長のブログです.
・鍼・灸・マッサージ・按摩・指圧を初め, 広く, 東洋医学や健康, 人としての生き方等に関して, 日頃感じている事を書いて行きます.
・なお, 診療予約時, 「このブログを読んだ」 と言って戴いた患者さんは, 初診料が半額となります.
・往診も承っております.
・心や身体に関する悩み事など, 何でもお気軽にご相談ください.
(E-Mail : tadashi.fukutomi@jcom.zaq.ne.jp)
・English speaking clients are welcomed!
・Premium Healing Oil Massage is available!
・学割適用始めました.