健康小話

阪神淡路大震災の時に 「頑張れ! は嫌いだ」 と言った 86 歳のお婆さんがいた.

62 歳の息子を失い, 「この私に何をｶﾞﾝﾊﾞﾚと言われるのか, とても辛かった」 と述懐しておられ, 「もう, 頑張らずにゆったりのんびり生きたい」 と仰ったのであった.

また, 昨年の東日本大震災の被災者の一人は 「津波に襲われた桜が花をつけた時には勇気づけられたが, 『頑張れ!』 と言われるけど, ﾎﾝﾄ言うと辛い言葉なんだ. 神戸で被災した人が 『ゆっくり休んで』 と言ってくれ, それがｼﾞﾝと来た」 と言っていた.

「頑張れ」 は, 叱咤激励の言葉で, 善意の気持ちから, 何気なく応援の心算で発している素晴しい言葉ではある.

けれども, 励ましの心算でも, 長い被災生活を強いられた人には, 時には, 批判や批難に聞こえてしまう事もある様だ.

大事なのは, 被災者に "寄り添う心" を失わない事であろう.

これと同じで, 昨年の東日本大震災以降, 我々鍼灸師や医師も, 患者さんに "寄り添う心" を常に忘れない事が大事である, と思いを新たにした事であった.

仏教の教えではあるが, 「四摂法 (ｼｼｮｳﾎｳ)」 と言う考えがあるとの事.

摂は, 惹き寄せて纏めるの意で, 人々を惹き付け救うための 4 つの徳を言うもので, 原始仏教以来説かれて教えである、と言う.

1) 布施 : 施しを与えるもの.
2) 愛語 : 慈悲の言葉.
3) 利行 : 他人のためになる行為.
4) 同事 : 他人と協力すること.

自分に出来得る手を差し伸べて, "相手のためになる心" が必要と言う事なのであろう.

Have a nice day!
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はり・きゅう・ﾏｯｻｰｼﾞ トミイ
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