今度は 「生きる権利」 です (?)2012/03/30 03:35

1 週間ほど前には, 「死ぬ権利」 について採り上げたばかりだが...

28 日付朝日新聞夕刊に, 「71 歳心臓移植, 是か非か」 と題した記事が載っていた.

話題の主は, 米の "戦争大好き" 人間だった, ブッシュ政権時代, タカ派で鳴らした, チェイニー前副大統領 (71) である.

チェイニー氏が副大統領時代から心臓に疾患があったのは知っていたが, 2010 年に, 補助人工心臓の埋め込み手術を受けていた様だ.

然るに, 20 ヶ月間, ドナー (臓器提供者) が現われるのを待った結果, 24 日に, 匿名のドナーから提供された心臓の移植手術を受け, 術後の経過は順調だと言う.

然し, 新聞の見出しにある様に, 米国では, チェイニー氏の移植手術を契機に, 「移植による恩恵を, より享受できる若い世代のために, 年齢も考慮すべきではないか?」 と, 年齢を巡る議論が起っていると言う.

因みに, 昨年, 心臓移植を受けた 2 千人余りのうち, 65 歳以上が 300 人を超える傍ら, 現在でも待機患者が 3 千人以上もいて, 待機のまま亡くなる人も毎年 300 人余りになると言う事である.

米心臓協会によると, 補助人工心臓の性能が向上したお蔭で, 高齢者でも移植可能なケースが増えている由.

また, 移植後の 5 年間の生存率は, 50 - 64 歳で 73% で, 65 歳以上でも 65% と大差はないと言う.

参考までに, 我が国では、日本循環器学会が, 心臓移植手術の適応年齢を 65 歳に引き上げる提案をしていると言う.

医療技術の向上は, 基本的に歓迎すべきものである.

然しながら, それが人間に真に幸福をもたらすものなのか如何か? 時々, 複雑な思いに捉われる事がある.

Have a nice day!
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はり・きゅう・マッサージ トミイ
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