放射能汚染について - その 32011/03/19 02:34

昨日, 私の友人の同級生からの一文を紹介した. 参考になっただろうか?

さて、その私の友人が, 理解の至らない私のために, 放射能汚染について, 以下の様なメールを送って呉れている.

1) 放射線とは, 放射性同位元素の崩壊によって放出される粒子または電磁波です. いずれも人間の細胞に化学的, 生理的影響 (リンパ球減少など) を影響を与えます.

2) 今回の原発で話題になっている燃料棒, 使用済み燃料棒は, ウラン 235, プルトニウムなど, 放射性同位元素を含みますので, これらが水面から露出して高温 (1,000 °C 以上) になると, 崩壊して, 粒子状の同位元素が空中に出て来ます. (が, 水面下にある限り問題はない.)

3) これらの粒子を吸い込むと, 肺や喉に着床する恐れがあります. この粒子は体内にいる限り, 放射線を発し続けます. 故に 20 km 圏外に避難しても 「外に出るときは, 出来るだけ濡れタオルで口をふさいで」 というのはこの粒子を吸い込まないためです.

4) また, 電磁波は一過性で強度さえ強くなければ, また暴露時間が短時間なら全く問題ありません. X 線検査や CT スキャンが問題にされない所以です.

5) 今回の福島原発で, 暴露された人や現場の作業者が 「除染」 という処置を受けるのは, 体の表面に付着した放射性微粒子を洗い流すためです.

6) 放射性粒子も電磁波も, 程度問題で, 大量に浴びたり, 吸い込んだり, 暴露される時間が長いと, 細胞破壊にいたり 「即死」 です. 被曝量とは, 濃度 x 時間で, 絶対量が問題です. 現場の作業員は防護服を着ていても, 濃度が高ければ, 短時間の作業, 低ければ, 長時間, と 「被曝量を管理」 しているわけです.

7) 被曝量は, 人間が自然に生活している状態で 3.7 ミリシーベルト/年 (朝日新聞), 人間が CT スキャンを受ける時 6.9 ミリシーベルト/回, 福井原発での作業現場の許容限界は 100, 今回自衛隊の放水者は特別に 250 (いずれも, ミリシーベルト/H) で, 最高の防護服を着用しての暴露です. (どうです, CT スキャンて怖いでしょう?)

8) 福井原発で発生した 100 ミリシーベルト/H の放射線が東京に到達する場合の希釈濃度は, F 君のレポートにあるように, 自然界で通常生活で浴びる暴露量の 1/5 に過ぎない. しかし, 現場に近い人は暴露時間を短く, 粒子を体内に入れない用心が肝心ということは自明です.

長々と書きましたが, 「電磁波は一過性なので蓄積は問題なし, 放射性粒子は飲み込むと着床する部位によっては排出困難となり, 存在する限り放射線を発し続け, 影響が持続するので蓄積の可能性はある」というところでしょうか.

外部被曝に比べて内部被曝 (飲み込み) の問題がありますので, 汚染の可能性のあるものは口にしない. かつてチェルノブイリ事故の時, 僕らは欧州にいましたが 「子供は外にださない, 牛乳は飲まない (牛は汚染の可能性ある草を食べるから), キノコは食べない (重金属類を集積する植物) など」, 特に, ドイツは徹底していました.

以上であるが, 何事につけ, 風評などに振り廻されることなく, 「事実は何か?」 を正しく見極めて冷静に行動する, 事が賢明と言える.

事実を見極めること, これに尽きる. 事実さえ判れば, 殆どの問題は解決したも同然である.

Have a nice weekend!
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はり・きゅう・マッサージ トミイ
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