素晴しきかな! 江戸社会 (4)2011/07/02 02:51

4) 屎尿 (シニョウ) や生ゴミは如何していたのか?

さて,100 万人都市, 江戸の屎尿処理は如何なっていたのか?

屎尿は, 江戸近郊の農村の肥料として売買されており, 台所のゴミ屑も,野菜の促成栽培用肥料として,活用されていたのだ.

100 万人と言われた江戸の住民は,化学肥料に換算して年間 5 万トンもの肥料を生産することで,農作物育成の資源エネルギーを生み出していた事を意味する.

下水の処理システムなしに,汚水を川から海に垂れ流していた近代欧米都市よりも, 遥かに,江戸は環境に優しい都市だった事は, 世界にもっと誇っても良い歴史的事実なのである.

元々, 江戸時代の人は現代人と違い,ほんの僅かしか塵を出さなかったのである.

紙屑を拾い集める職業もあったくらいで,紙屑は紙を再生する資源として再利用され,塵とはならなかったのである.

紙でさえ再利用された位であるから,作るのにもっと多くのエネルギーが必要だった金属の回収は,更に徹底的に行われたのである.

屑屋のほかに,古鉄 (フルガネ) 買いという専門の職業もあったのだ.

竃 (カマド) で燃やしてできた灰さえ,灰買いが買い集め,アルカリ性物質として肥料や製紙などにも利用されていた.

あらゆるものを再利用していた江戸時代は,「もったいない」 という言葉に籠められた, 日本人の環境に優しい心が,生活の隅々まで浸透していた社会だったと言える.

Have a nice weekend!
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