個人情報保護と孤独死2012/06/12 02:41

先週末, くも膜下出血で倒れた従弟の見舞いに行って来た.

その家は, 87 歳の父親が, 83 歳の車椅子生活をしている連合いと, 62 歳の娘 (C 型肝炎で通院), そしてくも膜下出血で倒れた 59 歳の息子の 3 人を介護している.

これまで, 二人の子どもは結婚しなかったのである.

こうなると, 最早や父親独りでは完全に "お手上げ" となってしまった.

処で, 昨年の暮以降, 今年に入ってこのかた, 住民登録もせず, 貧困で餓死したらしい親子や, くも膜下出血で急死した母親と同居していた障害のある子どもが餓死したと言う報道が相次いだ.

何とも傷ましい限りの話である.

これらの事件をきっかけに, 厚労省は個人情報保護の扱いを一部見直す動きを始めた様だ.

IT 社会の進展に伴い, 特に, インターネットを介した個人情報漏洩が犯罪に悪用される傾向が強まっている事から, その反動として, 昨今は, 個人情報保護が叫ばれ, やや行き過ぎた面も見られる現象も散見される様になって来ている.

極端に言えば, かつては, 「向こう三軒両隣」 と言う言葉があって, 少なくともこの程度の範囲については、職業や家族構成などの概要は判っていたし, 顔を合せれば 「挨拶」 は交し, 時には物の貸し借りなど 「助け合い」 さえしたものであった.

処が, 今は, 「隣は何をする人ぞ」 で, 隣家の家族構成や職業など分らないと言う事が珍しくはなくなってきている.

特に, マンション住まいの場合はそれが顕著な様だ.

それ故, アパートやマンションでの 「孤独死」 や 「孤立死」 というものが長い間放置されたままになってしまうのだろう.

また, 70 歳以上の高齢者で認知症が進行し, 外出から帰宅できなくなってしまっても, 捜索できず, 保護が困難な状況も頻発している.

プライバシイは大切だが, それも昨今の様に 「行き過ぎる」 と弊害も出てくる訳である.

昔から 「世の中は持ちつ凭れつ」 と言われる.

本来, 人間は独りでは生きていけない存在であり, 「助け合い」 の心が忘れられた世の中は何とも寒々としたものである, と思うのだが, 如何であろうか?.

Have a nice day!
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