「台所の常備食材」 - 胡麻2010/09/17 02:48

吉川 敏一京都府立大学教授は, 胡麻の効用について次の様に述べている.

胡麻の生体における効用について, 紀元前 3 世紀頃の中国の書物 「神農本草経」 に, 長期に亘る摂取は各臓器の機能を高め, 年を取っても老いなくなると記されている.

胡麻の種子にはセサミンとセサモリンなどのリグナン類が多く含まれている.

セサミンは生体内に摂取されると, 自ら強力な抗酸化作用を示すだけでなく, 同じ抗酸化作用を示すビタミン E の効用を持続させ, 活性酸素による酸化ストレスを軽減させる.

さらに, 肝臓内でのアルコール分解酵素の活性を高め, 飲食後の悪酔いを軽減し, 肝機能障害を防ぐ.

一方, 胡麻油の精製過程でセサモリンからセサミノールが生成される.

このセサミノールには強い抗酸化作用がある.

この様な胡麻のリグナン類の作用は, 活性酸素によって惹き起される種々の臓器障害を防ぎ, 抗老化作用を示す.

古くから提唱されていた胡麻の効用が今, 分子生物学的手法によって明らかになったのである.

胡麻もショウガ同様, 「台所の常備食材」 として欠かせないものの一つなのである.

因みに, 擂り胡麻は機械で均一に細かく砕くより, 擂鉢を用いて手で擂った不揃いの粒の方が食感も香りも良く, 「人の手で擂る事の最大の効果は不均一さが齎す美味しさ」 なのだそうだ (名古屋女子大学の福田靖子教授).

Open "Sesame!"
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