かぼす餌で魚の養殖!!2011/03/05 03:30

かぼす (香母酢) と言えば, 言わずと知れた大分県を代表する特産品の柑橘類である.

香母酢とはよく言ったもので, 香酸柑橘類の中でも酸味が強過ぎず, 食材の味を酸味で消すことがない.

また, ミネラル由来の塩味・苦味・甘味が相対的に高いため, 焼き魚や鶏肉, 牛肉等の素材の料理に使うと, 素材の味わいを引き立たせ, その調和が見事な程活かされる.

更に, ミネラル分としての塩味がしっかりとしているので, 食材に塩を添加する代りに, 香母酢を添加すると減塩効果が期待できる.

2006 年 7 月, エコノミークラス症候群等の血栓症に対して予防効果がある可能性が高いとの研究結果が発表され, 商品化への取り組みが行われているらしい.

また, "ヘスペリジン" を多く含んでいることから, 善玉コレステロールを増やし, 血栓溶解に繋がるとも見られている.

私は, 香母酢の大のファンで, 香母酢の絞り汁を瓶詰めにしたのを食卓に常備しており, 刺身や焼き魚の薬味としては勿論, 鍋料理のポン酢や若布酢に用いたり, ウィスキーや焼酎に混ぜて呑んだり, と毎日のように楽しんでいる.

クエン酸やビタミン C が豊富なので, 女性などジュースとして呑んでも美容によい.

柚子の近縁種であるが, 果実は緑色のうちに収穫する.

熟すと黄色くなる. 果肉は黄白色で, 多汁であり酸味が強い. 果汁を搾って食用とする.

スダチなどと混同されがちだが, 果頂部の雌しべの落ちた跡の周囲がドーナツ型にやや盛り上がるため, 外観からも容易に区別が可能である.

また, スダチとは大きさが全く違い, スダチが 30 - 40 g 程度なのに対して, カボスは 100 - 150 g 程度である.

処で, 香母酢を魚養殖にも活用しようとの計画が進捗している事も知った.

大分県では, 養殖ブリやヒラメの餌に, 地元特産のカボスの粉末や果汁を加えると, ブリの赤身部分の変色を遅らせたり, ヒラメの肝の臭みを抑えたりする効果があるとして 「関アジ・関サバ」 に続く大分の新ブランドに育てようと計画しているとの事.

県農林水産研究指導センターによると, 養殖ブリのブランド化と品質向上を目指し, 2007 年からカボス効果を研究しているとの事だそうだ.

カボスに含まれるポリフェノールやクエン酸, ビタミン C の抗酸化作用で 「血合い」 と呼ばれるブリの赤身部分が変色するまでの時間を最大で 40 時間, 遅らせることが確認できたという.

ブリは捌いてから旨味が出るまでに時間がかかり, 色合いが悪くなってしまうのが難点だったが 「かぼすブリ」 は新鮮な色合いの切り身を楽しめるという.

この研究を知った地元養殖業者が, 独自にヒラメにもカボス入り飼料を与えたのがきっかけで 「かぼすヒラメ」 が生まれた.

試験研究機関で分析して貰った結果, ヒラメの肝臓からカボスに含まれる "リモネン" と言う香り成分が検出され, 肝臓の臭みが通常より抑えられていた.

肝は余り食べられていないが, 肝和えなど新しいヒラメ料理が考案できそうだと言う.

県の担当者は 「知名度がまだ低いので, 生産体制を整えながら, 漁協と協力して販売していきたい」 と話していると言う.

何れにして, どんな味と食感なのか, 香母酢ブリ, 香母酢ヒラメを早く食べてみたいものである.

Have a nice weekend!
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はり・きゅう・マッサージ トミイ
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